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FASS検定 取得/スキルアップ

FASS検定とは?

「FASS検定」という検定をご存知でしょうか? 2005年にスタートした比較的新しい検定ですから、名前ぐらいしか知らないという方も多いかもしれません。

FASS検定は、経済産業省が提唱する「経理・財務サービス・スキルスタンダード」に準じる経理実務能力を評価するための検定で、企業の経理・財務の現場で納得感の高い検定試験となっています。検定開始当時から多くの上場企業/大企業の人材評価基準として採用されており、FASSはいま、日本のみならず、ベトナム、中国を始めとするアジア諸国で注目を浴びています。

詳細はこちらのページでご確認いただけます。

FASS検定と日商簿記との違い

日商簿記は、原則として簿記技能を問う検定です。これに対してFASSは「経理・財務担当者の実務能力を問う」内容になっています。受験者が経理・財務サービス・スキルスタンダードに沿ってどの程度の実務能力があるのかを評価して、レベルが上がれば経理・財務部門でのマネジメント能力があると判断されます。

具体的にいうと、例えば貸し倒れの処理について、簿記では「貸し倒れとして損金計上する」という端的な知識を学びますが、FASSでは「新規の取引先に対する与信、売掛金の上限設定、請求...」という一連のフローを学びながら「売掛金が回収できなかった場合はどうするか?」というところで対処法のひとつとして貸し倒れや損金計上という処理を学びます。FASS検定は会社での実務にすぐ役に立ち、経営をよくすることに直結しているところが魅力の一つです。

FASS検定の試験内容

FASS検定は、試験本体とオプション科目(任意受験)で構成されています。なおオプション科目は受験しなくても試験本体の評価への影響はありません。

試験本体は1 資産分野 2 決算分野 3 税務分野 4 資金分野の4分野からなり、当然簿記会計の実務能力も問われます。試験時間は試験本体90分、オプション科目は30分。全出題範囲から合計100問の4択問題となっており、試験結果は総合点によってA~Eの5段階にレベル分けされます。
ちなみに、各レベルの目安は次のようになっています。

  • A...689点以上 経理・財務分野の業務全体を正確に理解し、業務を遂行できるスキル
  • B...641~688点 ほとんどの業務を理解し、業務を遂行できるスキル
  • C...561~640点 知らない分野もあるが、基本的な日常業務には十分なスキル
  • D...441~560点 不十分な部分が多いが、支援を受けて最低限の業務はできるスキル
  • E...440点以下 部分的にしか理解できていない。

ちなみにFASS検定は全国200ヶ所で受験でき、上期と下期の試験期間中は随時受験可能となっています。何度でも受験できるのでレベルアップは可能ですが、1度受験すると同一受験期間内で再受験することはできません。

(参考・引用 経済産業省 経理・財務人材育成事業公式サイト 「FASS検定」)

勉強法について

ジャスネットでは、FASS受験期間に応じて資格対策講座を設けているほか、eラーニングで学習できる「FASS検定対策講座」(ご登録者割引利用者は無料 )を提供しております。

本講座は、株式会社CFO本部発行「FASS検定 公式学習ガイド 2012年度版」を基本に作成したeラーニング講座で、「資産分野」、「決算分野」、「税務分野」、「資金分野」のなかでスコアアップのために絶対間違えることができない厳選した40問をランダムに出題しております。 特に、苦手な方が多い「税務分野」に重点的を置き、消費税申告業務、法人税申告業務、税務調査対応のなかで、基礎的な問題を抜粋しているので、税務分野未経験者の方にもお薦めです。繰り返し学習することで、最低限必要な知識、実務に役立つ知識を身につけることができます。

詳細はこちらのページでご確認いただけます。

どんな人が受験すべき?

FASS検定は経済産業省が提唱する「経理・財務サービス・スキルスタンダード」に準拠した検定として、すでに4万8千人を超える方が受験されています。現在は上場企業や経理シェアードサービス、税理士法人が中心ですが、今後は中堅~中小企業でも導入が進むことが予想されます。(そのためのスタンダードですから)

この検定は「体系的」「網羅的」「標準的」な経理教育ツールという性質のものですから、経理・財務分野で働く人はもちろん、なかでも自分の経理実務スキルを証明することで、経験のない仕事に就く可能性を広げたい方には特にお薦めです。「企業活動の全体的な流れを知る」という意味では営業職や管理職にとっても意義深い検定だと思われます。

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