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昨今、個人情報の漏えい事件などが相次ぎ社会問題になっていることはご存知でしょう。
派遣社員として働くにあたり、特に経理分野で働く人は派遣先の顧客情報などの「個人情報」に接する機会が多くなるでしょう。そういう場合のコンプライアンスについてお話をしたいと思います。
また、派遣登録の際に派遣会社に知らせた個人情報はどこまで派遣先に知らされることになるのかといった点も気になると思いますので、そちらを先に簡単にまとめておきます。
原則として、派遣先と派遣社員の間には直接の雇用関係がないため、派遣先が派遣社員から直接個人情報を収集することは禁じられています。ただし緊急連絡先などの最小限の個人情報は必要となりますから、その際は派遣元(派遣会社)に個人情報の提示を求めることになっています。
ただし就業管理に必要なもの以上の個人情報の収集はプライバシー侵害として損害賠償責任が生じる可能性があります。
派遣先へ派遣社員を紹介する際には、職歴・学歴・年齢・性別・などが記載された「略歴書(スキルシート)」を提出させて頂くことがほとんどです。実際問題としてここに記されている以上の情報が就業管理上必要となることはほとんどないと考えられます。ましてや今までの勤務先での評価などといった情報が提出されるようなことはあってはなりませんし、もしあれば犯罪です。当社はPマークを取得しており、このようなコンプライアンスはしっかり守られています。
社員(元社員)や派遣社員、アルバイトが勤務先の会社の顧客情報を盗んだり、ネット上に漏えいさせたりという事件はよく耳にすると思います。クレジットカード番号や銀行口座番号が漏えいすれば顧客に直接の被害が発生するのはもちろん、直接犯罪に結びつかないような情報であっても「顧客情報が漏えいした」という事実が発覚しただけでその会社の社会的信用は大きく傷つけられます。
2012年、某通信会社の子会社で働いていた派遣社員が、携帯電話の顧客情報を得られる立場を利用して顧客の自宅の電話番号を信用調査会社に売り渡すという事件が発生しました。この事件では、被告の派遣社員に対し「懲役1年8月、執行猶予4年、罰金100万円」という刑が言い渡されました。
たとえ派遣契約が終了し派遣会社との契約も解除していたとしても、このような事件では会社からの処分が及ばなくても派遣社員本人が起訴対象となります。自分の立場が契約社員であろうと正社員であろうと、業務上知り得た個人情報を守る責任の重大さに違いはありません。
(引用:読売新聞2012年11月6日 顧客情報漏えい、ドコモ子会社元派遣社員に有罪)
大切なのは「派遣先の会社で知ったことは誰にも一切喋らない」というマイルールをつくってしまうことです。もちろん家族や友人に対してもです。
ましてやカフェやレストランなどの公の場では、自分の派遣先の名前さえも口に出さないぐらいの徹底した自己管理が必要です。
「そんな大げさな...」と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし「いまカフェで隣りの席から聞こえてきた会話で、〇〇社についてこんなことを言っていた」などというつぶやきをツイッターやフェイスブックで拡散されることも珍しくない時代です。そして拡散される内容に誤解やカン違い、あるいは悪意による曲解があってもそれを訂正する手段はありません。
派遣開始時にお渡しする「Pマーク制度と個人情報保護法」「派遣社員ハンドブック」や「派遣社員就業規則」などの冊子を熟読し、派遣先で個人情報管理に対する教育やマニュアルがある場合はそれを徹底的に厳守し、徹底した自己管理によって個人情報は厳正に守ってください。
あなたの可能性を最大限に引き出します。
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