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Column –経理に役立つコラム-

業界別経理のお仕事~シェアードサービス編~

業界別経理のお仕事~シェアードサービス編~最近、マスコミにも取り上げられており、よく耳にするようになった「シェアードサービス」という経営手法。

今回は、シェアードサービス会社における経理事務に焦点を当ててみましょう。

シェアードサービス会社とは

シェアードサービス会社とは、グループ企業全体の経理や総務などの業務を一括で請け負う会社のことをいいます。取り扱う業務は経理、総務のみならず人事や情報システムにも及びます。

近年このシェアードサービス会社が多くの企業に導入されるようになってきました。
導入のメリットは人件費などの経費の節減が主なものとなりますが、月次決算や期末決算を早期に行いたい場合や税法や会社法といった法改正に迅速に対応したいといった側面から導入するケースもあるようです。

シェアードサービス会社の経理・財務の仕事

シェアードサービス会社における経理・財務の仕事について説明していきましょう。
シェアードサービスではグループ企業全体の業務を請け負うため、様々な業種の経理に関わることになります。
よって仕事に就く場合には経理の流れは一通り理解しておく必要がありますので、ここでは一般的な経理業務を説明します。

日々の業務としては、伝票・帳簿作成業務が挙げられます。
企業は日々様々な活動をしていますが、このうち資産、負債、資本、収益、費用の増加や減少をもたらす取引を仕訳し、会計ソフトに必要項目を入力していきます。

そして、月の締めに合わせて月次決算作業を行います。
月次決算作業では各月でどれだけの利益を上げられたかを確認するために試算表を作成します。
このとき日々の起票・記帳に誤りがあれば訂正していきますが、同時に消費税についてもチェックしていくことになります。

消費税に関する知識は経理業務を行う上で必要なポイントです。
なぜなら仕訳では、取引が課税取引なのか非課税取引なのかを常に判断しなければならないからです。
この消費税に関する知識は会計ソフトの入力作業時も必要とされますので、その点は覚えておくといいでしょう。

そして決算期には、期末決算業務として決算整理仕訳、決算整理後残高試算表、財務諸表(貸借対照表や損益計算書など)の作成を行います。
このあとは税務申告書の作成です。税務申告書の作成は税金の納付に関わる書類で、複雑かつ正確性が問われるので、基本的には担当する税理士が作成することになりますが、経理の担当者が税理士などと協力して作成の補助業務を行うことも多くなっているようです。

これ以外には、債権債務の管理業務や現金出納管理業務、さらには大規模な会社になると連結会計の業務を行うこともあります。

シェアードサービス会社で経理の仕事をすると・・・

シェアードサービス会社で経理事務を経験すると、一度にグループ企業内の様々な業種の経理事務を知ることができますし、経験を積むことにより、業種ごとの会社のお金の流れをおおまかに把握することができます。

さらには「会社法」や「会計の法規」「税法」といった法令知識にも頻繁に触れることになるので、将来税務の専門家として活躍したいと考えている場合は大変役に立つ経験となるでしょう。
他にも、シェアードサービス会社は比較的大規模な企業が経営していることが多く、職務経歴の点にもプラスになると思われます。ここでの経歴があることによって、次の職場や仕事も探しやすくなるといったメリットがあるかもしれません。

ただし、現在シェアードサービス会社では、業務をさらに細分化して効率性を重視する傾向があるようです。
そのため個々人の業務範囲が狭くなる場合も考えられ、経理業務に就いても全体的な流れや知識、経験などを身につけにくい可能性もあるということに留意する必要があります。

様々な業種とはいえ経理の基本は簿記ですので、最低限の簿記の基本は事前に習得しておくことが望ましいでしょう。それをふまえて、各業種の経理を知ることによって知識のブラッシュアップが期待できるといえるでしょう。

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