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経理の仕事に役立つ
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金融機関は、商品がモノではなくお金という点が特徴です。
そのため、他の業種に比べて法規制は厳しく、またそこで働く人たちにも高い規範意識が求められます。
それぞれの金融機関はお金を商品として扱うという点が共通していますが、その形態は様々です。
金融機関を大きく分類すると、中央銀行(日本銀行)、民間金融機関、公的金融機関の3つになります。
さらに、民間金融機関は預金取扱金融機関とその他の金融機関に細分類されます。
預金取扱金融機関がいわゆる「銀行」です。
一方、その他の金融機関に「保険会社」や「証券会社」が該当します。
このように金融機関といっても多岐にわたりますが、今回は銀行を前提に解説していきたいと思います。
私たちの日常生活に欠かせない銀行の業務というと、預金業務、貸出業務、為替業務などが思い浮かぶでしょうか。
預金業務とは個人や企業からお金を預かること。
この預かったお金を別の個人や企業に利子を付けて貸し出すことを貸出業務といいます。
個人であれば住宅や車の購入資金など、企業であれば創業資金などを銀行から借りることになりますが、その利子が銀行にとっての収入となるわけです。
公共料金の引き落としや購入した商品の代金払い込みに銀行を使っている方も多いと思いますが、これが為替業務にあたります。つまり、銀行では支払いや取り立ての仲介を行っているということです。
これら以外に銀行では、国際業務や証券業務も行っています。
しかし、派遣で銀行の経理の仕事に就く場合は、上記の業務を直接行うことはあまり考えられませんので、経理業務については一般企業と大きな違いはないといえるでしょう。
会社経理の基本は簿記(取引→仕訳→元帳→試算表→決算書)です。
銀行の経理は一般の企業と同様に会社法や金融商品取引法などに基づいていますし、処理も「企業会計基準」に従って行なわれますので、他業種で経理事務の経験があれば銀行だからといって大きく戸惑うことはないでしょう。
銀行で派遣の経理として働く場合は、身につけている簿記のスキルを使って派遣先の入力システムに慣れることが最優先になるでしょう。
銀行を含めた金融機関では他業種以上に年収や預金残高などの個人情報に触れる機会が多いといえます。
一般企業でも守秘義務などの遵守は当然ですが、銀行ならではの情報管理の徹底ぶりをきちんと理解し、業務に取り組んでいかなくてはなりません。
銀行は銀行法に従って業務を行っています。
もしもずさんな経営によって銀行が経営困難になると多くの人に損害を与えますし、社会的な影響が大きいというのも特徴です。
実際1990年代には不良債権問題で金融機関が破綻するという状態にもなり、世の中に混乱を招きました。
そこで他の業種とは異なり、銀行に対する規制・監督は法律や国際基準によって強化されています。
たとえば、財務に関する自己資本比率規制などでは国際統一基準が設けられています。
これはBIS規制やバーゼル合意と呼ばれ、海外に支店などがある銀行は自己資本比率を一定以上にしておかなければならないとするもので、銀行の財務健全性を要求するものです。
また銀行の財務内容についても一般企業と同様に会社法や銀行法により公表されることとなっています。
他にも銀行に関する規制としては、マネー・ロンダリング規制があります。
マネー・ロンダリングとは犯罪などにより得たお金を正当な取引で得た資金であるかのようにみせかけるため、その出所を隠す行為のことです。
この行為を防止するために、たとえば口座を開設する場合には預金者の本人確認を徹底するような規制がなされています。
さらに不正などを防止するため、銀行内部での監査と外部の公平・不偏の立場の公認会計士による監査が要求されています。
公認会計士が行う監査も、金融庁の諮問機関である企業会計審議会の作成した「監査基準等」及び日本公認会計士協会(監査基準委員会)作成の「委員会報告書」などに従っており、金融機関の透明性が担保されるようになっているのです。
銀行などの金融機関はお金に関わる業務のため、何よりも信頼・信用が重要です。
そのため他業種よりも「正確」「迅速」「丁寧」という点が求められ、なおかつミスが許されない職種であることを自覚して働くことが重要です。
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