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Column –経理に役立つコラム-

経理引継ぎのスムースな受け方~預金管理~

経理引継ぎのスムースな受け方~預金管理~派遣の仕事も経験を重ねるにつれて、小口現金管理から、大口取引が多くなる預金管理を任されることもあるでしょう。

預金は引き出しをする際の社内手続きがより厳格になるところも多く、取引内容についても、売上げの入金から仕入先や業者への支払い、あるいは給与支給に至るまで、多岐に渡ります。

つまり、引継ぎを受ける際は社内手続きを覚えるに留まらず、取引内容等の情報についてしっかりと押さえなければ、スムースに仕事が進まない上、支払い漏れ等のミスも生じやすくなります。
今回は、広い視野での取り組みが必要になる「預金管理」について、記述していきます。

社内手続きをしっかりと押さえる

預金から払い出す際、上司から押印して頂くまでの手続きや現金を預け入れる際の方法について引き継ぐことは、基本中の基本です。方法は、派遣先の規模や業種により、様々でしょうから、何か疑問が生じたらそのままにせず、質問しながら、しっかりと押さえるようにしましょう。

また、派遣先の上司が、入出金の内容と残高等を定期的にチェックする体制を整えているのか、確認することも肝要です。"特に決まっていない"といった派遣先であれば、あなたの仕事が適正である証を示す意味でも、チェックしてもらうことをお勧めします。こうすることで、上司が現状を早期に察知出来る上、派遣先全体が、よりセキュリティを意識するかもしれません。

他の担当者との連携も必要になる

冒頭にて述べたように、銀行預金は、取引内容が多岐に渡るため、売掛金や買掛金業務担当、あるいは給与支払いから資金繰り担当などといった担当者と連携しないと、スムースな仕事の遂行が難しくなります。

引継ぎを受ける際は、各々の入出金の期日や取引先名、大凡の金額等、全容を押さえて、月次の預金の流れを掴むようにしましょう。 こうすることで、他の担当者が担う仕事に触れる機会も出来るので、別の仕事を引き継ぐ際も、スムースに取り組むことが出来るようになります。

預金の流れから派遣先の現況を掴む → 報告する!

預金の流れを注意深く観察することで、あなたがいち早く、派遣先の現況を掴むこともあるかもしれません。
たとえば、売掛金の入金額よりも、買掛金や未払金の支払額の方が多くなり始める、あるいは、預金残高が前月比で少なくなっている等のケースです。

あなたは、日頃から、預金の流れを観察すると共に、入出金の増減理由がどこにあるのか、月次の試算表も併せてチェックするようにし、もしも、気づいた事柄があれば、上司に報告することも、必要です。
このように、視野の広い仕事を自ら進んで行うことで、派遣先に貢献することができると共に、あなた自身のキャリアにも大いに繋がるのです。

~ 執筆者 Profile ~

田村 夕美子

ビジネス系作家・経理環境改善コンサルタント

新潟市出身。企業にて管理職を担う傍ら、研修・セミナー講師や会計・人事専門誌、女性誌などへの執筆活動に従事している。中でも、現場視点の利いた、自己活性プログラム"田村式データ変換術"を用いた研修・セミナーには定評があり、会社員から起業家など幅広い層から支持されている。
主著に「できる経理の仕事のコツ」(日本実業出版社)
現在、"速報税理"にて「顧問先のリアル事情」(ぎょうせい)連載中。
URL  http://nfp.cc
Email  tamura@nfp.cc 
ブログ「田村夕美子の素敵に・粋にデータ変換」  http://ameblo.jp/giftwind/

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