経理引継ぎのスムースな受け方～仕事をより良いものにするには？～

派遣先の仕事を一通り覚えて、先輩や上司からのフォローも殆ど必要なくなったら、次のステップを意識しましょう。
これまでを振り返り、やり辛いところはなかったか、ムリやムダはないか、あるいは、更に仕事の付加価値を上げるには、どうしたら良いのか、など、自分自身で考えてみるのです。

どんな仕事でも、"もう、これで充分貢献している！""これ以上なにもない！"といったことなど、殆どないでしょう。
今回は、仕事をより良いものにするために、どのようなスタンスで取り組めば良いのか、ヒントをお送りします。

あなたの仕事の改善・工夫は、『あなた』自身で行う。

まずは、仕事の改善策についてです。あなたが実務を行っていた中で、感じていた問題点にフォーカスしてみましょう。たとえば、各部門から送られてくる経費精算書の到着日が遅く、ギリギリの処理が常態化していたのであれば、原因を探り、どのように改善を図れば、解決出来るのか、考えてみるのです。

あなたが感じていた問題点は、当事者である『あなた』しか解決出来ないと捉えてみてください。
特に、複数の会社の派遣社員として活躍した経験がある方であれば、情報量は派遣先の方よりも多いでしょうから、名案が浮かぶのではないでしょうか？

改善策をカタチに表す。

次に行動をどう執るかです。いくら名案が浮かんでも、そのままにしたり、"仕方がない"と諦めたりしては、仕事の進歩はありません。
たとえば、各部署からの経費精算書の到着が遅い原因は、本業が忙しく、経理に関する書類に着手することが後回しになっていることだと解れば、あなたから、記入方法を簡素化した精算書のフォーマットを作成してみる、あるいは、部門に対して、"締切日厳守のお願い"といったタイトルの文書を配布するなど、改善案を具体的なカタチにして、上司に提案するのです。

あなたのこうした行動は、上司もあなたが置かれている環境や立場を再確認する契機になると共に、協力を得られて、改善に向かうようになるのです。

改善策の実現 → 効率化 → 付加価値の高い仕事の探求

改善策をあなたの力で講じることが出来れば、仕事の効率化が出来るので、捻出した時間の中で、付加価値の高い仕事を意識して取り組んでは、いかがでしょうか？
たとえば、経費精算の仕事にしても、単に勘定科目や数値のチェックに留まるのみではなく、部署ごとに経費の推移を観察して特徴を捉え、売上との相関性をチェックした後、レポートにまとめれば、関連部署や上層部にとって、今後の活動指針を決めるよき資料になり得るかもしれません。

あなたも、派遣先の現状についての理解が深まり、経理実務のみならず、問題解決力や洞察力も身につくようになるでしょう。"仕事をより良いものにする"　是非、あなたならではの道を見つけてはいかがでしょうか？