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経理の仕事に役立つ
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"請求書の発行→入金チェック→残高確認"これらが売掛金管理のおおよそのフローですが、請求漏れや入金処理の不備が発生すると、資金繰りにも影響する上、顧客からの信用も失いかねません。
単なる定型的な事務処理としてではなく、債権管理の一つと捉えて慎重に引き継ぐ必要があるのは、言うまでもないことです。
売掛金管理の仕事は、殆どの派遣先に存在し、規模や業種により、その方法は様々でしょうが、前述したように債権管理としての充分な措置を講じているか否かが、重要なところです。以下にポイントを示しました。あなたの派遣先は万全な体制を整えているでしょうか?
これらの管理が不備のために、問題が生じた際には、担当者のあなたにも責任が問われるかもしれません。自身を守る意味でも、疑問が生じたら、質問や善処策を提案することが肝要でしょう。
ただ、派遣先にて、不備を指摘することに抵抗感を持つ人も少なくないでしょう。そんな方は、質問の仕方を工夫する方法が有効です。
たとえば、請求書内に支払期日の明記がないことに気づいたら、『支払期日の明記がありませんが、全ての方が遅れずに支払っているのでしょうか?』と"全て"に強調して質問してみるのです。
もしも、曖昧な回答しか出来ないのであれば、引継ぎをする側も、問題意識を持ち始め、これまでの方法を見直す契機となり得るのではないでしょうか。
売掛金管理の改善化は、顧客との関わりもあることから、営業部との連携も必要なので、あなた一人で行うことが困難な場合もあります。派遣先側が腰を上げて改善化を図るために、あなたは、前述したポイントを踏まえ、一連の売掛金業務フローを引き継ぎながら、体制が万全なのか否か、質問に工夫しながら、あたるようにしましょう。
これまでは、管理方法について重点的に記述してまいりましたが、次は派遣先における顧客について目を向けてみましょう。経理は、営業とは異なり、顧客と接する機会が少ない職種ですが、売掛金データから顧客情報を垣間見ることが出来ます。データの推移を精査することで、顧客の動向や営業ターゲットの傾向などが解る場面があるでしょう。そこで、気づいたことを派遣先にアウトプットすることも視野に入れてはいかがでしょうか?
たとえば、顧客・商品ごとの購入実績を表した資料作成し、時系列に示すことで、派遣先側は、これまでを振り返り、自社の強みを見据えながら、今後の営業活動を決定づけるかもしれません。
こうした仕事を習慣づけることで、的確な債権管理能力に加え、顧客満足度や利益貢献に繋がる仕事も身につくようになるのです。
田村 夕美子
ビジネス系作家・経理環境改善コンサルタント
新潟市出身。企業にて管理職を担う傍ら、研修・セミナー講師や会計・人事専門誌、女性誌などへの執筆活動に従事している。中でも、現場視点の利いた、自己活性プログラム"田村式データ変換術"を用いた研修・セミナーには定評があり、会社員から起業家など幅広い層から支持されている。
主著に「できる経理の仕事のコツ」(日本実業出版社)
現在、"速報税理"にて「顧問先のリアル事情」(ぎょうせい)連載中。
URL http://nfp.cc
Email tamura@nfp.cc
ブログ「田村夕美子の素敵に・粋にデータ変換」 http://ameblo.jp/giftwind/
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