アカウンタンツライブラリー
経理の仕事に役立つ
約200タイトルの動画を配信中
経理の仕事の中でも、メインイベントにあたる決算業務。派遣先で何度か経験を積まれた方々も多いでしょう。
さて、ここで思い出して頂きたいことがあります。あなたの派遣先の経理部員は、決算業務に対して、どのような捉え方をしていたでしょうか?"いつもの年中行事・・・"あるいは、"残業の日々が続くのか・・・"等、どこかしら、ネガティヴな様子が伺えなかったでしょうか?
これらは、マンネリ化の症状で、どこにでもあるケースなのかもしれませんが、突き詰めて考えていくと、"更に効率的な方法を追求しよう!""もっと、付加価値の高い決算業務を目指そう!"といったポジティブな思考が備わっていない危険性があるかもしれません。
是非、本稿をお読みのあなただけは、マンネリズムに陥ることなく、しっかりと決算業務にあたって頂きたいと思います。
比較的歴史のある派遣先は、何年も前からマニュアルや制度がしっかりとしていて、決算業務にしても、手順が全て決まっているケースが多いものです。勿論、これまでのやり方で、なんら支障を来していないのかもしれませんが、案外、更によい方法を見過ごしていることもあるはずです。
よって、あなたに決算業務を引き継ぐ際も、これまでのやり方をそのまま伝える方法しか、頭にないケースが殆どでしょう。たとえ、あなたが初心者クラスの位置で、覚えることだけで精一杯であっても、その業務の目的と注意点については、確認するようにして、少しでも疑問が生じたら、質問することが肝要です。
こうしてあなたの方から働きかけることで、引き継いでくれる先輩や上司がこれまでのやり方を客観視し、善処する可能性が高まるのです。
そもそも決算業務は、日々の業務を積み重ねていけば、それ程難儀なものではないはずなのです。
しかしながら、生え抜き社員ばかりで構成されている、あるいは、歴史のある派遣先であると、"これは、決算期に行うもの!"といった先入観がつきものです。これは、私が一経理担当者だった頃の経験ですが、決算期になると、経理担当者が各支店に赴き、売掛金の帳簿残高と実際の残高とを照合する作業を夜中まで行っていたことがありました。当時の私もこうした方法が当たり前だと感じていたのです。
言うまでもなく、帳簿上と実際の残高を照合するのは、月次仕事の位置です。ひょっとしたら、あなたが所属している派遣先も同様なことがあるかもしれません。
あなたは、たとえ教わったとおりの方法で処理を終えたとしても、来期以降の決算期を見据え、自身が引き継いだ仕事を整理して、"この仕事は、こうすれば月次・日次業務にシフトできないのか?"等、正しく疑いながら、決算終了後にでも、上司に相談するなどして、業務にあたることが必要なのです。
決算業務を引き継いだとおりに受け入れるばかりではなく、疑問視し、更に良い方法を検討するといったことは、生え抜き社員の立場であれば、中々出来ないことです。様々なタイプの企業で、経験を積める派遣社員だからこそ、あなたなりの視点で捉えて、具体的な改善案が模索出来るでしょう。
そうは言っても、条件や立場等で中々難しいと捉えている方々も多いかもしれませんが、あなたが何を考え、どのようなアイデアを練るかは自由なはずです。たとえ、すぐに受け入れられなくても、是非、ノートなどにあなたの改善案等を整理して書きとめるなどして、カタチに表しておけば、決算業務に限らず、別のステージで役立つ場面が必ずあるはずなのです。
田村 夕美子
ビジネス系作家・経理環境改善コンサルタント
新潟市出身。企業にて管理職を担う傍ら、研修・セミナー講師や会計・人事専門誌、女性誌などへの執筆活動に従事している。中でも、現場視点の利いた、自己活性プログラム"田村式データ変換術"を用いた研修・セミナーには定評があり、会社員から起業家など幅広い層から支持されている。
主著に「できる経理の仕事のコツ」(日本実業出版社)
現在、"速報税理"にて「顧問先のリアル事情」(ぎょうせい)連載中。
URL http://nfp.cc
Email tamura@nfp.cc
ブログ「田村夕美子の素敵に・粋にデータ変換」 http://ameblo.jp/giftwind/
あなたの可能性を最大限に引き出します。
ジャスネットでは、「経理・会計」分野に係わる方々、目指す方々が描く理想のキャリアプランを実現するために、あなたのキャリアステージに適した派遣・紹介予定派遣の仕事をご紹介します。