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Column –経理に役立つコラム-

経理引継ぎのスムースな受け方~これまでの"引き継ぎ"のまとめ~

経理引継ぎのスムースな受け方~これまでのいよいよ、本稿で最終回を迎えます。
今回は、これまで、あなたが所属していた派遣先での引き継ぎ方法やあなたのスタンスを振り返り、今後はどのようなことを意識しながら、あたっていけば良いのか、ヒントになるような内容をおおくりします。

仕事の本質はしっかりと引き継ぐ

経理の仕事は、企業の経営管理を担うので、言わば基幹業務にあたります。たとえ、初心者が担う定型業務を引き継ぐにしても、慎重に進められるべきなのですが、中には、その仕事がなぜ存在して、何のために行うのかといった目的や、顧客・部門・取引先等と、どんなところで繋がりがあるのか等の本質を示すことをせず、単なる手順のみを引き継ごうとするケースも多々あります。このような場合でも、あなたは遠慮などせず、しっかりと確認しながら、あたるようにしましょう。

派遣先の業種、規模、企業文化が異なると同様に、引継ぎの方法も様々です。時には戸惑うこともあるかもしれませんが、ここが不透明であれば、ミスや取りこぼしが発生する危険性があると捉えて、能動的な姿勢で進めましょう。

引継ぎは単なる"バトンタッチ"ではない

これもよくあるケースなのですが、派遣先側があなたに対して、自社の方法ばかりをあなたに引き継ぐこともあるかもしれません。こうした方法は、誰が担当だったとしても仕事が順調に流れるので、上司も安心してしまいがちです。

しかし、あなたのこれまで培ってきた経験やアイデアを吸いあげて、更に良い方法を検討する場を設けていないので、非常に残念なやり方なのです。引継ぎは単なる仕事のバトンタッチばかりではなく、企業の発展を見据えて、その人の潜在能力に寄り添い、仕事をより良くするものでなければいけません。

もしも、同様なケースが今後もあれば、あなたはアイデア等をパソコン内に入力して、先輩や具体的な改善案を示せるように準備しておきましょう。

引継ぎはあなたの能力を高める契機!

派遣先での仕事の引継ぎは、あなたがその方法を正しく疑ったり、企業の体質を見極めたりできる契機とも言えるでしょう。時には、"反面教師"として、"自分なら、こうして進めるのに・・・"、"こんな方法を採用するに・・・"といった場面にも出くわすかもしれません。

こうした積み重ねがあなたの洞察力を養うと共に、改善策を提案するといったプレゼン力も身につけることができます。仕事の引継ぎをどのように捉えるのか、スタイルはあなた次第で決めることが出来ます。折角のチャンスをものにして、次にステージで大いに活躍してください!

~ 執筆者 Profile ~

田村 夕美子

ビジネス系作家・経理環境改善コンサルタント

新潟市出身。企業にて管理職を担う傍ら、研修・セミナー講師や会計・人事専門誌、女性誌などへの執筆活動に従事している。中でも、現場視点の利いた、自己活性プログラム"田村式データ変換術"を用いた研修・セミナーには定評があり、会社員から起業家など幅広い層から支持されている。
主著に「できる経理の仕事のコツ」(日本実業出版社)
現在、"速報税理"にて「顧問先のリアル事情」(ぎょうせい)連載中。
URL  http://nfp.cc
Email  tamura@nfp.cc 
ブログ「田村夕美子の素敵に・粋にデータ変換」  http://ameblo.jp/giftwind/

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